月間概要
2026年3月は、欧州議会の立法カレンダーにおいて極めて重要な月であり、第10期議会の第2四半期に入ります。春の会期が本格化する中、欧州議会議員はストラスブールでの本会議とブリュッセルでの委員会活動という集中的なスケジュールに直面しています。立法パイプラインは堅調を維持しており、強力なモメンタムとボトルネックの不在は、効率的な機関間調整を示しています。デジタル移行、環境規制、防衛協力を含む主要な政策分野が議題を支配することになります。
週ごとのプレビュー
第1週:3月2日〜6日
2月の休会後、ブリュッセルで委員会作業が再開されます。ENVI、ITRE、LIBE委員会が主要な立法案件を推進することが期待され、環境政策とデジタル政策が前面に出ます。
第2週:3月9日〜13日
ストラスブールの本会議では、AFETの対外関係優先事項に関する報告書やINTAの国際貿易協定に関する報告書など、重要な案件が審議される見込みです。投票はEPP、S&D、Renew Europe間の連立ダイナミクスを試すことになります。
第3週:3月16日〜20日
ブリュッセルでミニ本会議が予定される可能性があります。委員会報告者が活発な立法手続きに関する報告書草案を提出します。
第4週:3月23日〜27日
委員会コーディネーターが4月会期の優先事項を設定するために会合します。進行中の立法案件に関する三者対話交渉が激化する見込みです。
政策アジェンダ
- グリーンディール実施:ENVIは環境規制の詳細作業を継続し、気候目標と生物多様性枠組みに関する修正案の攻防が予想されます。
- デジタル主権:ITREは技術規制案件を推進し、AI統治とサイバーセキュリティ枠組みが注目の中心となります。
- 安全保障と防衛:AFETと安全保障・防衛小委員会(SEDE)が欧州の防衛姿勢を議論します。
委員会カレンダー
- ENVI — 環境規制に関する複数の活発な立法案件と進行中の修正案処理。
- ITRE — デジタル移行とエネルギー安全保障。技術規制に関する並行セッション。
- LIBE — 移民および基本的権利案件が委員会段階を進行中。
- AFET — 拡大政策と近隣戦略を含む対外政策の優先事項。
- INTA — 貿易協定交渉とWTO改革議論。
立法パイプライン
活発な立法パイプラインは、パイプライン健全性スコア100と停滞手続き率ゼロで強力な立法モメンタムを示しています。複数の通常立法手続き(COD)、諮問手続き(CNS)、非立法手続き(NLE)が低いボトルネックリスクで各段階を進行しています。
注目ポイント
- 連立ストレステスト:3月の本会議投票は、中道派のEPP–S&D–Renew連立が争点となる環境・デジタル案件で維持されるかどうかを明らかにします。
- 防衛支出コンセンサス:EU防衛調達と能力開発に関する超党派の収束を注視してください。
- 拡大条件付与:西バルカンの進捗報告に関するAFETの審議は、議会の立場を示すシグナルとなります。
- AI統治のポジショニング:ITREとLIBEのAI規制に関する共同作業が早期のシグナルを提供する可能性があります。
国際的文脈
2026年3月の外部環境は、進化する大西洋横断のダイナミクス、EU近隣における継続的な地政学的緊張、技術的・産業的リーダーシップをめぐる激化するグローバル競争によって特徴づけられます。AFET、INTA、議会間代表団を通じた議会の対外活動は、EUの戦略的ポジショニングに取り組んでいます。